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2008-08-13 Wed
着物のシミで、取る事が困難な、経年による絹の黄変によるシミ。これは絹の寿命とも言うべきシミで、どうしても防ぎきる事は難しいのですが、その出現を出来るだけ遅くすることは十分可能です。
それは、黄変の大きな原因にもなり、着物の大敵である「水分」に思いをいたし、普段の保管を考えるという方法です。
絹の着物は普段でも重さの約10%の水分を含んでいます。着物の水分は、昼に温度が上がった時や、タンスから出して風が通したりすると抜けますが、夜やタンスに仕舞った時に、着物が冷えると水分は戻ります。
保管したままにしておきますと、折られ重ねられた中の部分などは、冷えたままになる事が多いので、水分が抜けずに余計にたまっていくようなのです。
お客様からお預かりしたお着物をお手入れしていて、こうした冷えたままになりがちな場所(湿りやすい場所)は、他の場所より黄変していることが多く見受けられます。普通のシミも放っておくとやがて黄変していきますが、こうした水分が溜まりやすい場所は早く黄変してしまうようです。
また、着物お手入れの仕事していて、これは間違った保管法ではないだろうかと感じる事があります。
それは、着物の間に和紙などの紙を入れて保管する方法です。そうした着物に、酷いカビが発生した例や、色がとても変わってしまった例を、とてもよく見かけるのです。特に留袖などの黒地のものに多く見かけます。
これは、上記絹の場合と同じ理由でだんだんと紙が湿ってしまうのと、紙を入れて保管した為に空気の流れが止まってしまうために、起こってくる事なのではないかと思います。
絹の「水分」という事に思いをいたし保管するという観点からいうと、経験上あまり良い保管法とは言えないのではないかと思います。
以前、虫干しの重要性を紹介いたしましたが、その他にも、晴れた日などに、着物をタンスから出し、眺め愛でて楽しんでみる事もおすすめ致します。これは、シミやカビのチェックだけではなく、それだけで「水分」に思いを致した良い手入れにもなるのです。
この様に、絹の着物は水分の害を受けやすいものです。しかし、その「水分」を意識しながら保管や手入れをすれば、絹の寿命「黄変」シミの出現を、出来るだけ遅らせる事が出来るのです。
by 原田染物店
きものお手入れ : 15:41 : comments (x) : trackback (0)
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